75cm×140cm程度のテーブルに人形の付いた棒が刺さっていて、その棒をくるくる回して遊ぶサッカーゲームです。
日本では余り知られていませんが、世界的にはとてもポピュラーなスポーツ(ゲーム)です。
ヨーロッパとアメリカを中心に全世界で楽しまれていて、世界大会は数百万円単位の優勝賞金のある大会が行われています。
最近ではIT関連企業の間で流行っているようで、IT関連企業だけのトーナメントもあるそうです。
日頃デジタル漬けになっているので、アナログなところが良いのでしょうか?
この電気を一切使わないゲームは、もともとスポーツ選手の目と手の連鎖反応や反射神経のリハビリ、気分転換の為などに発明されたともいわれています。
通常1対1のシングルス、もしくは2対2のダブルスで競技されます。
1台のテーブルには8本のバーが刺さっており、合計22人(テーブルの種類によっては26人)の人形がついています。
1チーム11人(13人)の人形がついた4本のバーが自分の陣に出ていて、向かい合ってそれぞれのバーを操作して対戦します。
一番ゴールに近いバーをゴーリーバーと呼び、主にゴールキーパーの役割を果たします。
二番目のバーを2マンバーと呼び、同じくゴールキーパーの役割と前衛へのパスや、相手ゴールへのショットも打つことができます。
テーブルのほぼ中心にあるバーを5マンバーと呼び、これは主に攻撃中心の3マンバーにパスをすることを目的としています。
勿論、ここからゴールへのショットを打つこともできます。
最後の3マンバーは攻撃を主としたバーで、色々な種類のショットを打ち分けることができます。
それぞれどのバーからも得点は可能ですし、また防御も可能です。
勝敗はサッカーと同じで相手ゴールにボールを入れますが、5点先取(ルールによっては7点の場合も)した方が勝利となります。
一般的に知られている名前は、テーブルサッカー、サッカーゲーム、やきとりサッカー、などがありますが、呼び方は各国によって違います。
テーブルサッカー(Table Soccer)は、フーズボール(Foosball)とも呼ばれています。
テーブルサッカーはドイツ語でtischfussball(ティッシュ・フスボール)と呼ばれ、簡単にはテーブルフットボールという意味です。
第二次大戦時代に駐独していた米軍兵が、よく遊んでいたテーブルサッカーを米国に持ち帰り、その呼び名「ティッシュ・フスボール」のフスボールが外来語としてなまって「フーズボール」になったそうです。
フランスでは"Babyfoot"、ベルギーでは"Kickerbond"、デンマークでは"Bordfodbold"、などなどお国によって名前が変わります。
テーブルサッカーは、サッカー選手がオフシーズンに勝負感を衰えさせないように、ゲーム性を加えたリハビリ機器であったと言われています。
また、病院関連施設などでも実際にリハビリ機器として導入されているところもあるようです。
反射神経、動体視力、集中力などを活性化させられますが、特にハンドアイコーディネーション(手と目の連携動作)が活性化されます。
この神経の伝達がスポーツ選手は優れており、野球のイチロー選手の「背面キャッチ」も、このハンドアイコーディネーションの一つです。
ところがあまりにもこの機器のゲーム性や戦略性が面白いことから、一般的なゲームにもなりヨーロッパ中心に広がりました。
IT社会の現在では、デジタルで作られたゲームでは脳は休まらないと言う人が増えてきています。
テーブルサッカーは、アナログでスピード感、駆け引き、スポーツ性が高い等の理由から、コンピュータをはじめとするハイテク産業、プロバイダー、ゲームソフト開発会社などにも多く設置されています。
色々な説があるようですが、英国で1800年代の後半に出来ているという説が有力なようです。
商品化したのは、元シトロエンの技師が最初の商品を作ったという資料も残っているそうです。
連盟という組織としてはベルギーが最初のようです。
アメリカが現在盛んなのは、1970年代にアメリカ資本をかけた賞金総額100万ドル(ミリオンダラ)の大会が開催されるようになり、そのため急速にアメリカ全土に浸透していきました。
1981年には、当時のアイドルLeif Garrett(レイフ・ギャレット)主演のテーブルサッカーが題材の映画「LONG SHOT」(邦題:恋とゲームと4人組)が制作されています。
1999年にはドイツ映画「GIGANTIC」(邦題:ギガンティック)が、日本でも放映されました。
現在ITSF(International Table Soccer Federation)という国際テーブルサッカー連盟を中心に、世界が手をつないでいこうと動いています。
同じスポーツを通して国同士の交流を深め、国籍を超えて多くの人々と交流を深めることや、政治や経済的な理由によって交流のない国同士がテーブルサッカーを通じて交流するなど、本来のスポーツを目的として動いています。
2011年現在、BONZINI(フランス)、Garlando(イタリア)、Robertsport(イタリア)、LEONHART(ドイツ)、FIREBALL(中国)という5種類のテーブルが、「オフィシャルテーブル」としてITSFに認定されています。
年に1度、ITSFワールドチャンピオンシップス(ITSF World Championships)とITSFワールドカップ(ITSF World Cup)がフランスのナントで開催されています。
個人戦のワールドチャンピオンシップス、団体国対抗戦のワールドカップ共に、上記5種類の認定テーブルを使用しNo.1を競います。
5種類のテーブルを使用することにより、テーブル毎の得意、不得意の差を無くします。
各種テーブルを極めることが、世界に通用するプレーヤーの条件ではないでしょうか。
【参照リンク】
ITSF(International Table Soccer Federation)
日本では1999年に日本フーズボール倶楽部(Japan Foosball Club = JFC)が発足され、2004年1月に国際テーブルサッカー連盟(International Table Soccer Federation = ITSF)に正式な日本代表協会として認定を受けました。
同年9月、日本テーブルサッカー協会(Japan Table Soccer Federation = JTSF)として組織変更しました。
2009年1月に特定非営利活動法人の法人格を取得しましたが、2011年9月に法人格を解散しました。
同年10月に再生会議を行い、11月11日に「新組織」として始動し現在に至ります。
日本国内ではJTSFツアー(JTSF認定大会)として、年6〜7回の大会を開催しております。
その他、各種イベントも開催、共催、協力など行っております。
イベント等の開催、テーブルの導入など、テーブルサッカーの事について受け付けております。
各種お問い合わせは、contact [atmark] jtsf.orgまでお願い致します。
※お手数ですが、[atmark] は書き換えてください。
テーブルサッカーは人対人のスポーツ(ゲーム)です。
最低限のルール、マナーを覚えておけば、楽しくプレーすることが出来ます!
●スピン:バーをひたすらグルグル回す行為
(偶然性のシュートが多くなり、本来の楽しみがなくなります)
●ジャーリング:テーブルを揺らす行為
(白熱してくるとテーブルが動くほどつい興奮してしまいますが、時には冷静にプレーする楽しみも)
●ディストラクション:妨害行為全般
(プレーに妨げになるような行為で、暴言なども含みます)
テーブルサッカーにはもっと沢山のルール(例えばボールをキープ出来る制限時間など)がありますが、最低限上記のルールを覚えておけば、気持ちよく楽しくプレー出来るでしょう。
※正式ルールにはこんなことも・・・
●時間制限
ゴーリーエリア(ディフェンダー):15秒
5マンバー(ミッドフィールダー):10秒
3マンバー(フォワード):15秒
●パス時の壁の使用回数
5マンから3マンへのパスの時、壁に当てられる回数は2回まで(何度も壁に当ててパスは出せません)
●ワンマンパス
5マンから3マンへのパスの時、ボールが静止した場合必ず2人以上の人形に当てなければならない(止まったボールはパスの成功率が非常に高いため、フェアーではない)
●ダブルス | 男女は問わず、2名で1チームのチーム戦 |
●シングルス | 男女は問わず、1名のシングル戦 |
●ミックス | 男女2名で1チームのチーム戦 |
●DYP | パートナーを抽選(くじ引きなど)で決めるトーナメント |
●ゴーリーワー | ゴーリー同士で戦うトーナメント |
●フォワードシュートアウト | サッカーのPKのように、お互いに順番にシュートを打ち合うトーナメント |
●4×4 | 1人1本のバーを操作し、4人対4人のトーナメント |
●2ボール | 同時に2個のボールを使って行うトーナメント |
●シニア | 50歳以上のプレーヤーが参加できるトーナメント |
●ジュニア | 18歳以下のプレーヤーが参加できるトーナメント |
●ウーマン | 女子プレーヤーのみが参加できるトーナメント |
●ビギナー | ビギナーランクのプレーヤーのみが参加できるトーナメント |
●セミプロ | セミプロランクのプレーヤーのみが参加できるトーナメント |
●プロ | プロランクのプレーヤーのみが参加できるトーナメント |
●チーム戦 | 数人のプレーヤー1組が1チームとなって、チーム同士で行うトーナメント |
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